イスラームの徳

イスラームによる人生の道は、教えに従い、避けるべき事柄を つつしむ人々を真の幸福に導いてくれます。従うことで何かを 奪われる訳ではありません。イスラームは、わたしたちが創造 主から授けられた神聖なる教えです。これからそれが役立つ ものであるかどうか、見てみることにしましょう。

  • 利子:

    全能の神は、おっしゃりました。『信仰する者たちよ、アッラーをおそれ、利息の残額を帳消し にせよ。もし、あなた方が信仰者であるのなら。
    (2:278)

    豊かな人が、貧しい人の財産を消費してゆく利 子を、正義と呼ぶことはできません。多くの人 が、そう考えるのではないでしょうか。簡単に いえば、利子は人の弱みにつけ込む欲張り なのです。経済学の観点から言えば、利子は 富を少数の人のみに集約してしまいます。ム スリム以外でも多くの人が、このシステムの 欠陥を指摘しています。

  • 結婚外での性関係、不倫:

    西洋社会に住む人ならば誰でも、性交渉の自由がどれほど重 大な危険性をはらんでいるか、充分に理解していることでしょ う。広範囲におよぶ性感染症の拡大が物語っています。高貴 なる神は、おっしゃりました。『また、姦淫には近づくな。実に、それは醜行であり、悪い道 なのだから。』
    (17:32)

    預言者(彼に平安と祝福あれ)はおっしゃりました。「人々の間に結婚外での性関係や不倫が広まるようになった ら、前の世代には知られていなかった病気が広がることでし ょう」
    (イブン・マージャによる伝承)

  • 飲酒:

    飲酒の危険性は現代医学によって認められていま す。全能の神はおっしゃりました。 『信仰する者たちよ、酒、賭け事、(アッラーを差しおいて崇め るために)立てられたもの、賭矢を引くことは、シャイターン (悪魔)の行いであり、けがれに外ならない。ゆえに あなた方が成功するように、それ(ら)を避けるの だ。まさにシャイターンは酒と賭け事で、あな た方の間に敵意や憎悪をもたらし、あなた 方をアッラーの唱念や礼拝から妨害し たいのである。では一体、あなた方は (それらを)止めるのか?』
    (5:90-1)

    様々な医学的研究結果がアルコール摂取の危 険性を訴えています。年間に数百万人がアルコー ルによって命を落としているのです。飲酒に関わる疾患 には以下のようなものがあります。

    • 肝機能の衰え
    • 様々な癌
    • 食道炎、胃炎、膵炎、肝炎
    • 心筋症
    • 脳障害、認知症
    • 貧血、黄疸、血液異常
    • 胎児期アルコール依存症
  • 罰:

    全能の神はおっしゃりました。『そして報復刑(の定め)にこそ、あなた方にとって生命(の安 全)がある――澄んだ理性の持ち主たちよ――。あなた方が (アッラーを)おそれるよう(、それは定められたのだ)。
    (2:179)

    全能の神こそが最も確かな真実を伝えて下さります。罰があ るからこそ広範囲におよぶ社会、人命、財産、名誉を守ること ができるのです。

    システムを支えるには影響力を持つ何かしらの支援が必要 です。罰という制度がなければ、赤信号を無視しても関係な くなってしまいます。罰がなければ、平気で盗みを働く人もい ます。有意義な抑止力は置かれるべきで、それが無ければ、 たちまち混乱が広がってしまうでしょう。罰の実施は新しい ものではありません。イスラーム以前に下された神の教えで も、馴染み深いものです。知識そのものである神は、おっしゃ りました。
    『また、われらはその(律法の)中で、彼らに(こう)定めた。命 には命で、目には目で、鼻には鼻で、耳には耳で、歯には歯で (報われる)。そして傷害は、報復刑(による報い)なのだ」。誰 でも、それ(報復刑の執行)を免じてやる者は、それが自分へ の罪滅ぼしとなる。そして誰であろうと、アッラーが下された もので裁かなかった者、それらの者たちこそは不正者なので ある。』
    (5:45)

    最も効果的に犯罪を社会から減らすことが出来るのは、どの ような罰でしょうか。神の法律による罰は、人間の作り上げ た法律よりも優れているのでしょうか?人間による法律は、 虐げられている人々よりも、虐げる人々に有利に働く場合も あります。権力者であれば、法に働きかけて罪を逃れること ができるのです。イスラーム以上に効果的な法があること は、いまだに証明されていないのではないでしょうか。